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春、まだ浅き夢見し。 八甲田山

ようやくあったかくなって来ました。

今日は本当にいい天気で、つい先日まで

冷たい雨に連続して降られて、

さすがに今年の花冷えは厳しいなんて思ってたことなんか忘れてしまう勢い。(笑)

 

桜もだんだん散り始めましたね。

 

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↑つい先週。

 

 

世の中はようやくやってきた春の訪れにお祝い気分ですが(←自分) 

ちょっと季節は戻って、2月に訪れた雪の八甲田山です。

 

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見てくださいこのきらっきらのバフ雪‼️

 

もう子供や犬のように、バフバフ駈け回って

転んで跳ねて笑って。

顔から飛び込んでフェイスプリントして。

 

どんな年齢の人でも、どんな国の人でも、

お天気のいい日のこんなに美しいパウダースノー見たら、そうなっちゃうこと断言します。

ここで笑顔が出ない人はいない。

 

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一度でもこんな体験をした人には、

まさにヨダレがでそうな雪山。

まさに最高のコンディションにも、

実はちょっとした落とし穴があるのが自然です。

 

この時期の八甲田山でも、積雪は3メートル以上あり、スノーシューでこの時は短いルートをお客さんお連れしてご案内してたんですが、

温泉が湧き出す地獄沼の傍を通ったとき、

なんとその熱で約2メートルの深さのヒドゥン(隠れた)クレバスが出来ており、2番目を歩いていた方が転落するということが起こりました。

 

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幸い沼に転落しなかったこと、深さがそれ程でなかったことで、スリング2本で引っ張りあげることが出来ましたが、雪山、特に春山では、こうした状況が起こりやすくなってきます。

 

自然のなか、特に雪山では、天候の状況で

すべては一変します。 

晴れれば天国、荒れたら地獄。

だから動物たちも、荒天のなかでは無闇に動かない。

 

山麓では穏やかな天候に見えても・・・、

 

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↑山頂は吹き飛ばされそうな吹雪やホワイトアウトだとか、(風と寒気が強くて写真が撮れないww)

 

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まるで雪の城。

 

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そんなこんなもここ八甲田山ではよくある事で、

強風のため、しょっちゅうロープウエイが止まってしまいます。

 

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圧雪車の入らない、本当のバックカントリー

 

めちゃくちゃ楽しいですが、

その分危険もいっぱいです。

 

自然の中に入るとき、

何が危険かどうやってわかるの?

って一番の疑問だと思うんですが、

これってやっぱり経験から来る勘、

直感しかないと思うんですよね。

 

そしてそれはやっぱり、

どれだけヤバい状況を切り抜けてきたかっていうことしかないんじゃないかと思うんですが、

ひとつ例外があって、

危険を危険と感じないヒトっていうのが、

確かにいます。

 

こういうタイプが上の立場にいたりしたら、

非常に危険なことになるのは、

もう火を見るよりも明らか。

明治時代の八甲田山での行軍事故がまさにそれ。

 

いろんな経験をしながらも、

自然の中では臆病で謙虚なぐらいがいいのではと、

個人的には思っています。

 

 

上の記事とは関係ないですが、

最近も、非常に厳しい雪崩遭難事故がありました。

栃木県那須で高校生と先生8名が亡くなり、40名が重軽症という大変な事故でした。

 

その場にいない人間が、後からだから色々な事を言えるのだと痛いほど分かっているのですが、

個人的に思うことは、

あの大荒れの天気で、あの斜度の場所に入ったのがまずやはり

判断ミスであったろうということでした。

「これは雪崩そう・・・・、やばい」というのは、かなり雪山をやっていないと

しかも厳しい状況をくぐっていないとなかなかピンとこない、

すごく難しいところだと思います。

厳冬期のアイスクライミングとかで降雪がずっとあって、

しょっちゅう小さなチリ雪崩に襲われながら深い雪に埋まって身動きが取れない状態だったり、いつ雪崩てもおかしくない下降をせざるを得なかったり、北海道のパウダーで滑っていて頭を下に転倒して

さらさらな雪にアリ地獄のように埋まっていったり、

どこが上か下か、下っているのか登っているのかホワイトアウトでまったく分からなくなったり、

稜線だと思ってたが嫌な予感がして確かめたら

でかい雪庇の上だったり・・・・、

冷や汗が乾くのに暇がないのが雪山のバリエーションだと思うのですが、

そういう個人の責任の上での体験が無いと、

すごく厳しい世界ではないかな、と思っています。

 

人を連れて行くのは、その人たちの経験や技術、体力や気力の判断、

そして何を体験してもらうのかを事前と実地で臨機応変に変えていかねばならず、

最大限危険が及ぶリスクは避けなければならない。

 

スキー場が動いているときだったら、

トロールや地元の人が、必ず状況や危険な場所を知っていて、

アドバイスをくれたはずだし、事故が起きた時の対応も早かっただろうと思います。

 

ラッセル訓練は、斜度それほどないところでも深雪であれば全然出来ますし、

インターハイの為の参加必須の講習会だったこと、

優秀校であったために、先生方にも高度な訓練をという気持ちがあったのかも知れません。

 

記者会見で違和感があったのは、

「雪崩の危険のない安全な場所だと言う認識で、ラッセル訓練を行っていた」

と言い切っておられた部分で、

最初のニュースが流れた時も、

「かなりな急斜面で吹雪の時に入る場所じゃないな・・・」

と思っていたんですが、やはりそこの認識の部分が、最も厳しいなと感じたところでした。

 

事故は突発的に起こるものですが、

本当に予想不可能な雪崩もたくさんあります。

八ヶ岳で普通の登山道で休憩していた時、背後からの雪崩でカップルが埋まってしまった場所など、直後にどう見ても信じられないような所でした。

雪山でなくとも休憩場所は、落石などが起こりやすい場所ではないか、

近くに腐った木は無いかと、

気にしなくてなりません。

起こる確率は本当に万にひとつかもしれないですが、

この「嫌な予感」は、サバイブするためには無くてはならないものだと思っています。

 

それでもダメなときも、あるとは思っていますが。

 

 

私個人は、やはり自分で判断して行動を取りやめたりすることが出来ない高校生の雪山登山は、やらない方がいいのではないかなと思いました。

 

もしやるのなら、最初から競技に向けての雪山登山ではなく、

完全に安定した場所での基本の雪上訓練、

雪崩体験、弱層テスト、ビーコンとプローブの使い方などをきっちりやり、装備も貸し出すぐらいのことをやるべきじゃないかなと思います。

 

雪崩体験で雪に埋まったことのある人はご存知のことですが、15センチぐらい埋まったらもう自力で脱出できなくなります。

しかも雪崩れた直後からデブリが固まってくる。

私は土に8〜10センチぐらい15〜20分埋まるトレーニングしたことあるのですが、本当に腕一本動かすことが出来なくて、驚愕でした。

ちょっと閉所恐怖があることもあり、気が狂いそうな体験でした。

昔雪崩で半身埋まった知人も、自力脱出に3時間かかったと言ってました。

しかも雪崩や巻き込まれは上下左右も全くわからなくなるので、どっちに向かって藻搔いたらいいのかさえわからない。  

亡くなった方々のことを考えると、本当に厳しくつらい。あってはならないことだったと思います。

 

それでもやっぱり山に行きたくなる。

自然のなかで思う存分に、遊びたい。

 

(我が身内のように、アウトドアの経験が全くない人には、理解出来ないことかも知れませんが)

危険があるからこそ、

生の充実もある。

 

 

ようやく春がやってきました。

 

全身全霊で、あそびましょう。(笑)

 

 

あそびせんとや、

生まれけむ、

 

戯れせんとや、

生れけん、

 

遊ぶ子供の声聞けば、

我が身さえこそ動がるれ。

 

(梁塵秘抄)

 

 

にゃっ!!!